大河道 雷刃の雑想録

「評論家の言うことを信じてはいけない。何故なら評論家が讃えられて彫像が作られた事など一度もないのだから」 ジャン・シベリウス(作曲家)

杉良太郎さんの時代劇

大江戸捜査網を初めて見たのはいつ頃だったろう?少なくとも自分は十数年前地上波で、杉良太郎さん主演の第三シリーズを。初回と最終回以外で一番覚えているのは杉さん自身が脚本を手掛けた「大江戸残酷秘話」。阿片中毒の女性を親身になって救おうとするが、あと少しという所で悲劇が...という筋立て。なんとなく杉良太郎さんが協力されている麻薬や違法薬物撲滅キャンペーンに近いものを感じてしまいました。それからしばらくしてCSの時代劇専門chに入って放送していたのは松方弘樹編。隣の隣ホームドラマchは杉良太郎編を放送しているものの基本パックではないので見れず。数年後、基本パックに加わり見れるもののすぐに里見浩太朗編へと変わり何だか微妙に縁遠い存在でした。最近第三シリーズのHD版(「さらば珊次郎」まで放送)でやっと久方ぶりに完走できましたが。今月は自専で新五捕物帳もあり、これで同心暁蘭之介もやってくれれば...と思うのは少し贅沢でしょうか。杉さんの作品には同じ監督や脚本家がよく参加している印象があり、その中でも山野四郎さん脚本の右門捕物帳(1974)「命いとおしく」、遠山の金さん「お京・合掌!」、新五捕物帳「十字架(クルス)の光の陰に」は特に強烈でした。「お京~」でのラスト、「すきま風」の流れる中悔恨の涙に濡れながらの「これにて、一件落着!」の悲痛さといったら...砂を噛み締める思いとはこう言うことか、と教わった気持ちになったりして。本日、ここまで。