大河道 雷刃の雑想録

「評論家の言うことを信じてはいけない。何故なら評論家が讃えられて彫像が作られた事など一度もないのだから」 ジャン・シベリウス(作曲家)

播磨屋と二人の高麗屋

高麗屋・二代目松本白鸚さんと播磨屋中村吉右衛門さん。お二人は兄弟、と話すと自分の回りでは知らない人がいたりします。それに本名の名字が違います(吉右衛門さんが波野、白鸚さんが藤間)。これは先代の白鸚吉右衛門との約束で子のなかった吉右衛門白鸚に二人目の男子が出来たら自分の養子にする約束をしていたため。なので吉右衛門さんは生まれてすぐに波野家の養子に出されやがて二代目中村吉右衛門を襲名します。この二人、兄弟ながら同じに画面に収まった記憶がないんですよね。テレ東のワイド時代劇「大忠臣蔵」で両名出演しているものの大石内蔵助役と松平綱豊役なので絡まない。では親子共演ならと先ず出るのは吉右衛門さん。「鬼平犯科帳(1971)」で平蔵の息子・辰蔵役と「斬り捨て御免!」第2部で吉右衛門さん演じる花房出雲の後ろ楯的存在・白河楽翁。一方二代目白鸚さんは大河ドラマ黄金の日日」での共演しか出てこないですね。親子三人になると東宝映画の「忠臣蔵 花の巻・雪の巻」(1962)になるのかな?今の十代目松本幸四郎さんが「鬼平犯科帳スペシャル」にゲスト出演なんてのもありましたね。聞く所によると歌舞伎役者さんは屋号を超えての交流や師事があったりするそうで、幸四郎さんも吉右衛門さんに色々と教わっているのだとか。そういえば昨今ドラマや昆虫好きで話題になる香川照之さんはご自分のTwitterの名前に香川照之/市川中車とありますよね。一度ご存知の歌舞伎役者さんを試しにwikiで検索してみてはいかがですか?もしかするととんでもない繋がりが見えるかもしれませんよ。本日、ここまで。