大河道 雷刃の雑想録

「評論家の言うことを信じてはいけない。何故なら評論家が讃えられて彫像が作られた事など一度もないのだから」 ジャン・シベリウス(作曲家)

影同心・書くのを忘れて殺し節


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「次回 影同心の殺し節は影同心と火盗改が張り合う料亭の仲居女。その亭主が盗っ人の疑いで捕らえられ拷問の末殺される。やがて女も哀しみの果てに自殺、役目をかさに非道の限りを尽くす火盗改に影同心奉行所の面目を賭ける。次回影同心、惚れた弱みの殺し節に御期待下さい。」(第5話の予告編より)

今回は前回書くのを忘れてしまった回での被害者の遺品を使った殺しを書いてみようかと思います。

(ご指摘ありがとうございました)

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今回の被害者おかよが自らの喉を貫いた柳刃包丁を勘平が使用。物言わぬおかよを見て何か訳知りの行商多吉に話を聞くとおかよが今回のワル・火盗改の戸崎が配下二人を使って手込めにし、非業の最期を遂げた一部始終を聞く。

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料亭と長屋を追われたおかよの面倒を見ていたおとらは戸崎がおかよの体が目的で亭主を罠に掛けた可能性を示唆する。勘平の怒りが静かに燃え、せめてもの慰めと枕元の小さな木片で作った亭主志ん助の位牌に「かよ」と書く。 

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奉行の許しを受け影同心は勝負に出る。

「かくて罠は仕掛けられた。あとは獲物を追い出し、罠に掛かるまで追いつめるだけである」(ナレーション)

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右近と茂左衛門が配下を仕留め、残るは戸崎。お佐知と源太で部屋に錠をかけ足を封じ、いつものクセで日頃愛用の煙管で一服しようとした隙に潜んでいた勘平がおかよの柳刃包丁で戸崎の胸元を貫く。

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戸崎が息絶える様をしっかりと確認し、勘平は包丁を反転させそっけなく真下に落とす。そして包丁が床に刺さる音が静かにこだました。やがて陽が登り、三人は退屈ないつもの勤務に一旦戻る。

うわぁ、画像が全然合っていなかった...どうかご容赦を。それにしても火盗改や寺社方は悪役になる機会が多いなあ。それを逆手にとったのが影同心Ⅱの堀田源八郎なんでしょうか。入れさせない、ではなく入れない。5話までの監督を見ると工藤栄一監督(1本)と倉田準二監督(2本)が必殺に関わってますね、イミテーション的作品を作る上で必殺シリーズの現場を知っているうってつけの監督たちだったというのは考えすぎでしょうか。本日、ここまで。