大河道 雷刃の雑想録

「評論家の言うことを信じてはいけない。何故なら評論家が讃えられて彫像が作られた事など一度もないのだから」 ジャン・シベリウス(作曲家)

追悼・なかにし礼(その二)

昨日の続き。今回は心に残っている曲を語らせていただきます。

・不思議な夢(石原裕次郎)

「新・座頭市」第1シリーズの主題歌。作曲は村井邦彦。この曲を歌っている石原裕次郎がゲストの「月の出の用心棒」も忘れがたい回で、恥ずかしながら初めてこの曲を聴いたとき思わず泣きました。あの頃の私はきっと市の心情風景を勝手に想像したんでしょうね。CDを買ったときはしばらく毎日聴いていました。

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https://youtu.be/UqC6ERuzKSQ

・時間よお前は...(石原裕次郎)

西部警察PARTⅡの主題歌で作曲は浜圭介。世間的には前作の「みんな誰かを愛してる」がメジャーだと思いますが私はこの曲です。計らずもまた石原裕次郎の歌となりました。苛烈な銃撃戦と爆破の後に流れる哀愁を帯びた歌詞と甘い歌声は全てを丸く収めてくれる説得力を持っていたと思います。28話「涙は俺がふく」では同名の挿入歌も作詞されています。

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ウィキペディアで作品リストを見ると活躍された時代もあるのでしょうが、なかにしさんはタイアップ曲が非常に少ない印象です。生前「常にどこかで意識していた」と言っていた阿久悠さんとは真逆と言いますか。阿久さんが時代を詞にしたならなかにしさんは物語を詩にして紡ぎ続けたのかな、なんて書きながら思いました。後年小説も手掛けられたのもその延長線上だったのかも。私より曲を聴いているであろう両親になかにし礼の詩で何が好きかと聞いたら「グッド・バイ・マイ・ラブ」でした。本当はオリジナルを貼るべきなのでしょうがたまたまYouTubeで見つけたこれがなんか良かったのでこっちでご容赦を。改めてなかにし礼さんのご冥福を心よりお祈り致します。

 

 

https://youtu.be/rmcuq9eDlSQ

(文中一部敬称略)


グッド・バイ・マイ・ラブ 島田歌穂 Kaho Shimada - YouTube