大河道 雷刃の雑想録

「評論家の言うことを信じてはいけない。何故なら評論家が讃えられて彫像が作られた事など一度もないのだから」 ジャン・シベリウス(作曲家)

新たなる鬼平・梅安

新作の「鬼平犯科帳」の主役、長谷川平蔵と「仕掛人・藤枝梅安」の主役である藤枝梅安のキャストが発表になりました。それぞれ演じられるは十代目松本幸四郎さんと豊川悦司さん。個人的には驚き半分、そう来たか(ニヤリ)!の半分と言った感じ。久方ぶりに幸四郎さんのお姿を見たら名代相応の貫禄を感じました。思うと祖父に当たる初代松本白鸚さんと叔父の中村吉右衛門さん、作品は違っても父の二代目松本白鸚さんもみんな火盗改の長官を演じているんですね。鬼平犯科帳は平蔵だけでなく家族や配下も重要な作品、キャスティングは六割決まっていると製作サイドのコメントにあったので発表が楽しみです。

一方藤枝梅安は個人的にビジュアルはファンの理想型(と言われているとか)の渡辺謙さんに負けていないのではと思います。あの体躯で仕掛のシーンはかなり映えるのでは。それにしても新作を「必殺仕掛人」のコンペで負けた東映の京都撮影所で撮影すると聞いて何か因果のような物を感じた次第です。こちらも他のキャストは誰だろう?豊川さんの「これをきっかけに時代劇のブームがまた来るのでは」とのコメントにその通りになればなぁと思う次第です。

そういえば歴代で平蔵と梅安両方を演じた方は萬屋錦之介さんになるのか。やっぱり池波作品に惚れ込んでいたのかな...錦之介さんの江戸弁は聞いてて気持ちが良かったです。

一時は正統派時代劇の新作が完全に途絶えてしまうかと思ったらどっこい、芽は残っているんですね。念仏の鉄ではありませんが、「生きてるってのも満更じゃねえな」ってな所です。

本日、ここまで。