大河道 雷刃の雑想録

「評論家の言うことを信じてはいけない。何故なら評論家が讃えられて彫像が作られた事など一度もないのだから」 ジャン・シベリウス(作曲家)

好きな一本 その2・太陽にほえろ

はい、どうも。今回も好きな一本でいきます。今回選んだのは太陽にほえろの第82話「最後の標的」です。
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まずは私的見どころを三点。

①アフターストーリー
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冒頭、揉め事を起こしている若者たちを捕まえる一課の面々。そのさなか、ジーパンが捕まえようとした少女に「人殺し!」と言葉を投げつけられます。この少女は第76話「おふくろ」で登場した犯人の妹。この回で事件の犯人である兄をやむなく射殺したのはジーパン。通常回でこういう後日談的な話はセミレギュラー回以外では少ないと思います。
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そんな最中ルガーP08を使った連続射殺事件が。台詞で「ボスと同じルガー…」という台詞があり、初期からテキサスの頃位(多分)までボスはルガーP08を使っていました。

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この冒頭は銃を握る事に慣れ始めた元々は銃嫌いのジーパンの気持ちを揺らがせるきっかけになります。

②根来との出会いと指導
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そんな最中現れる今回のゲストは北村和夫さん演じるボスの前任の捜査一課課長・根来心平。射撃の名手でもありゴリさんの射撃の腕を鍛え上げた程の人物ですが、いまは事務職の身。
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射撃場でジーパンの銃に対する甘い考えを一喝しますが、その真っ直ぐさを見込んで捜査の合間にジーパンに射撃を指導します。
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その指導もただの立射だけではなく歩きながらや、前転しながら撃つなど実戦的な技術。
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根来「何故肩ばかり狙うんだ、胸のど真ん中を狙わんとお前が撃たれるぞ!」しかしそれでも刑事が人を撃つことへの疑念が消えないジーパン。

③41口径から22口径へ
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訓練の後、根来の自宅で食事をしていると写真で競技用の小口径の拳銃の存在を知ったジーパン。しかし根来が胸を抑え突然倒れてしまい…
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根来を介抱した後、ジーパンはボスに話を通さず警視庁の銃器管理庫へ行って競技用の22口径リボルバーを勝手に実包と一緒に持っていってしまいます。
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そして捜査の結果、冒頭の事件の犯人は根来。末期ガンだった根来は、自分が捜査一課長時代に法で裁けなかった悪を余命を賭して潰してから死ぬつもりでした。劇中根来とは病院の入口で行き合ったりするシーンがあるので伏線が張られています。
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 そして犯人が根来と知って緊張が走るジーパン。震える手首をハンカチで銃と一緒に縛りつけて覚悟を決めます。
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ジーパンと根来、竹林で火を吹くお互いの銃。「22口径か、考えたな!」。ルガーP08対リボルバー、9mm対22口径の対決!
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結果勝負は根来の両手を撃って動けなくしたジーパンの勝ち。数日後、ジーパンに病院のベットの上で死ねた事への感謝をボスに伝えて根来は世を去ります。
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そしてラスト。射撃場で一人、一片の迷いなく標的に向かって引金を引くジーパンを頼もしげに見つめるボスの姿で終わります。拳銃嫌いのジーパンが、撃たれたシンコのために銃を初めて握る第72話「海を撃て!!ジーパン」はジーパンとシンコ二人の関係を語る上でも重要な回でありますが、銃に対する迷いを捨てるこの回もジーパンのあの最後へ向けての一つのキーポイントだったのではなかったかな?と思うのですがいかがでしょう。なんて思った所で

 

本日、ここまで。


ジーパン 愛のテーマ(Gパンの行動のテーマ1-4) 井上堯之バンド - YouTube