大河道 雷刃の雑想録

「評論家の言うことを信じてはいけない。何故なら評論家が讃えられて彫像が作られた事など一度もないのだから」 ジャン・シベリウス(作曲家)

太陽にほえろ!・44と45


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読者の方が太陽にほえろ!で西條昭ことドック刑事(神田正輝)が一度だけ使ったナショナルマッチ(以下NM)を語られていたので便乗して私も書いてみます。
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冒頭、射撃場でターゲットにほぼワンホールのドックと半分しか当たらないボギー(世良公則)。セミオートの優位性をボギーに説明するドックですが、この後リボルバーに苦しめられる事になろうとは...ここでプロップの話。この画像はマガジンを入れる前でエキストラクターがちょっとだけ引っ込んでいるのが見えます。モデルガンのM59のエキストラクターはファイアリングプレートと一体だった記憶があるので動くように加工したのでしょうか?
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44マグナムを使った襲撃事件の犯人を追うドック。廃工場に追いつめてマグナムの破壊力に驚きながらも「相手はリボルバー、残りはあと三発。弾切れを狙えば...」
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ところが相手は六発以上撃ってくる。「何故だ!どうして撃てる!?」壁を砕いて襲ってくる44マグナムに恐怖し、震えるドック。
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大口径の相手にM59の9㎜では力不足と感じたのか、マンストッピングパワーで上回る45口径のNMを用意するドック。しかし口径の反動の違いに手こずり、弾が全く当たらない。
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ここで映ったプロップ。刻印は多分ラージサイズでしょうか?フロントサイトも後年ウエスタンアームズが発売したドックカスタムは黒いパートリッジタイプでしたが、オリジナルはシルバーにクリアーピンクのインサートのようですね。
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射撃場だけでは相手の動きが解らないので、ボギーの手を借りベニヤ板の後ろからバケツを転がしてもらい壁越しに相手を狙う特訓をするドッグ。手応えを掴み犯人と再度対決へ!
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犯人と再び壁越しで対決。44マグナムが砕いた穴からNMの一発が犯人の肩を撃つ!ここで犯人の手から落ちた使っていたM29(?)がアップに。スムースタイプのグリップ。やはりデカい。

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連射できた秘密を聞かれると「スピードローダーだよ。彼女は常にスピードローダーを二つ用意していたんだ、それが連射の秘密さ。」スピードローダーなんてこの時代に月刊GUNを読んでいる人以外は知らない言葉だったのではないでしょうか。この当時ドラマに出てくるのは珍しいような。刑事ドラマが銃撃戦をリアリティーと引き換えに止めてからずいぶん経ってしまいましたが、たまにはこういう銃を凶器として描いた物語を見たいと思う今日この頃です。M37やニューナンブを凶器みたいに描いても役者不(以下自主規制)。

本日、ここまで。

(文中敬称略)