大河道 雷刃の雑想録

「評論家の言うことを信じてはいけない。何故なら評論家が讃えられて彫像が作られた事など一度もないのだから」 ジャン・シベリウス(作曲家)

S70を通称牧ガバに可能な限り寄せてみた結果・完結編

はい、完成しました。この後側面を1200~2000番の紙ヤスリを当ててから古タオルで軽く磨き、個人では蒸着メッキなんざ到底無理なのでラバーグリップのメダリオンを思いきって油性マジックで黒く塗りつぶしました。アクリル系のクリアー塗料を上から塗ることも考えてはいるんですけどね。今回は「ツヤを出したい心を如何に押さえるか」が自らに課したテーマでもありました。塗装して終わるつもりが両側面を磨いたのは牧の愛車、横がベコベコのスタリオン・マッハ1が浮かんだからかも。

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このシリーズ70、中も結構弄ってます。

・リコイルスプリングの交換

・ブリーチのリターンスプリングの交換

・ブリーチを3Dプリンター製に交換

・バレル噛み込み防止のアシストスプリング

・インナーバレル先端の黒染め

・シアースプリングの交換

・ラバーグリップの裏にウエイト

・マガジンのバルブをタニオコバ製に交換

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...とまあこんなところ。久しぶりの塗装にしてはまあまあ上出来と自画自賛してみます(笑)。少しは刑事貴族の牧仕様仕様のガバメントにもう一歩近づけたかな?今は中々パーチウッドのブルーイング液も入ってこないので、しばらくは塗装を楽しんでみるのもいいかもしれませんね。次はMGCのトルーパーをメタルパーカーでやってみようかと青写真を描いてます。楽しかった!

本日、ここまで。

キイハンター・アレなサブタイトル検証その3

さて、長々と引っ張ってきたキイハンターのサブタイトル検証もこれにて最後。よろしくお付き合いのほどを。この頃になるとさらに出演メンバーの少ない回が出てきます。その対策かどうか解りませんが、第210話「ずっこけキイハンター探偵局」から自称キイハンターを名乗る私立探偵・滝裕二(沖雅也)がセミレギュラーで登場。しかし最終回には登場せず、残念ながらフェードアウト。それでは最後の一年とちょっとを飾ったアレなサブタイトル達です。

第203話「突撃!ニッポンどぶねずみ強盗団」

第209話「がい骨は赤と緑のパンツが大好き!」

第211話「オー!右も左も爆弾でござんす」

第213話「ずっこけスパイハレンチ大学」

218話「ブラジル農協ギャング捕物帖」

第223話「幽霊達の海底納涼大会」

第227話「真夏の夜、わたしを深く埋めて!」

第230話「殺し屋グラマー大行進!」

第235話「脱獄囚バッドファーザー」

第237話「出発進行!脅迫凸凹指令」

第241話「喜劇おへそ特攻隊」

第246話「墓場へ走れ!男と女」

第247話「喰いしん坊ギャング南国道中記」

第250話「サイコロGメン生首千両箱」


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そして迎えた最終回第262話。簡単かつざっくりとストーリーを追っていくと...
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ある日突然裁判にかけられ、死刑を求刑されるキイハンターの面々。罪状の証拠として過去の各メンバーの活躍がモニターに流される。物語の形としては名場面集になります。
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しかし判決はキイハンターではなく検事(南原宏治)に対して逆転の死刑。覆面の裁判官達の正体は村岡、小田切、壇の三人で実は国際警察の配置換えのために任務を一時解除する事となり、その間キイハンター達は一般人として自由を謳歌する事となった。
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そして交差点で握手を交わし、誰からともなく交差点の雑踏に消えていくメンバー達。湿っぽくなく、あくまで明るく。さらばキイハンター、またいつか逢う日まで...

ところで画像の二枚目。傍聴席に赤い覆面の人物がいるのですが、劇中の最後まで特に動きを見せません。そしてエンディングが終わった後再び裁判室。そこに一人残っている赤い覆面の人物が覆面を取るとそれは後番組「アイフル大作戦」の主役、岸涼子(小川真由美)!これは視聴者に興味を引いてもらうためのアイディアだったとか。作品前後の関係でこのシーンは再放送、DVDにも入っていません。叶うならば一度見てみたいものです。

それでは、三回に渡ってのキイハンター特集、御一読ありがとうございました。

 

本日、ここまで。

(文中敬称略)

 


『非情のライセンス』野際陽子 - YouTube

S70を通称牧ガバに可能な限り寄せてみた結果・準備編



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久しぶりに塗装をやってみようと思い立ち、○イのシリーズ70をまずは完全分解。がっつり塗装しているのか中々中性洗剤やシャンプーでもスライドとフレームの油分が落ちない...色はキャロムショットのブラックスチールかインディのブラックパーカーか迷ってます。
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近々ブルーイングもやりたいのでリハビリがてらにブッシングをガンブラック染め。余計なブルー液を洗う際に給湯器からお湯が出てしまい、少し反応が進みすぎたかも。さて、久々のスプレー塗装はどうなるか...

本日、ここまで。

キイハンター・アレなサブタイトル検証その2

さて、前回の続きです。第105話からカラー放送になったキイハンター。メンバーも国際警察からバックアップ役として第92話から壇俊介(宮内洋)と第104話から小田切慎二(中丸忠雄)が登場、セミレギュラーながらどちらも違う存在感を見せてくれます(この二人は後にGメン'75で島谷刑事、結城警視正として出演)。

三年目になるとメンバーが揃う事はほとんどなく、一人が事件に赴き残り2~3人のメンバーが連絡役や後から支援や救援に向かうという流れの回が目立ちます。特にボス・黒木の欠席が多く、アネゴこと啓子が実質リーダー格になり回によっては村岡室長と二人で事件について話し合う事もありました。では、サブタイトルに行きましょう。

第110話「首のない紳士の殺人計画」

第111話「成金泥棒たちの国際会議」

第113話「殺人鬼と仲よし大作戦」

第117話「東京―ホノルル 豚をかついで珍道中」

第118話「踊れ!墓場で幽霊ワルツ」

第120話「宝石泥棒裸で御免なさい」

第127話「殺し屋どもの死亡広告クラブ」

第133話「私の首を返して頂たい」

第135話「吸血昆虫島上空異常あり」

第137話「葬式にせ札強盗団」

第141話「殺し屋大統領お手やわらかに」

第142話「ハレンチ部隊全員集合」

第147話「暗殺団と強盗団 スキーで珍道中」

第149話「それ行け!がい骨強盗団」

第152話「おー!新婚ハレンチ追跡旅行」

第166話「ヨーイ・ドン!赤頭巾で殺人ごっこ

第171話「お化け怪獣大戦争

第173話「首のない男と女の戦争」

第178話「南の国へヌードで新婚珍道中」

第185話「真昼の決戦!すれすれ愚連隊」

第190話「キイハンター浮気団地で大暴れ」

第191話「死刑台三歩前 私を抱いて!」

第198話「がんばれ!小便小僧危機一髪」

とりあえず200話付近まで紹介。第109話の「俺は西部の殺し屋キッド」には子役時代の真田広之(下沢宏之名義)が、第110話は現代劇には珍しい里見浩太朗がゲスト出演。この翌年に水戸黄門の助さんこと佐々木助三郎杉良太郎から引き継ぎ、1974年には大江戸捜査網の主演をこれまた杉良太郎から引き継いでTV時代劇スターとしての地位を固めていきます。第117話は当時としては画期的だったと思われる海外ロケ。海外旅行が一般に浸透するには1980年代まで時間が必要になります。それゆえこの頃同じTBSの「兼高かおる世界の旅」や日本テレビの「すばらしい世界旅行」が人気だったり、海外はまだまだ一般家庭には未知の世界。当時の予算はどれくらいだったのかと考えると恐ろしくなりますが、逆にそれだけの事をできる勢いがキイハンターにはあったという証明になるのかもしれません。

この頃になるとアクション、ハードボイルド、ミステリー、サスペンス、ホラー、コメディ、西部劇、サイコロGメンなどとある程度の色分けが定まり、みんなの知っている「キイハンター」になったのではないのでしょうか。それでは、最後の一年ちょっとのサブタイトル一覧たちにもう少しだけお付き合いを願います。

本日、ここまで。

(文中敬称略)

 

キイハンター・アレなサブタイトル検証

先日やっと東映チャンネルでのキイハンターの放送が終了しました。長かったですねぇ...途中に一時中断もありましたから。今回は妙にインパクトのあるサブタイトルをつらつらと挙げていくだけです。これでキイハンターに興味を持ってもらえたらと思うのですが...記念すべき第1話のサブタイトルは「殺しのブルース」。うん、ハードボイルドな香り。続いてメンバーが揃う第2話が「非情の唇」。これもシリアスな雰囲気。そして進んで第21話「拳銃あねご潜入作戦」。ここで「むっ?」となります。そこからの流れで...

第37話「殺人鬼 お呼びの時間」

第42話「情無用の殺人旅行」

第45話「死体置場で今晩は」

第54話「それ行け発狂作戦」

第62話「宝の山は地獄の一丁目

第63話「サイコロ仁義潜入作戦」

第64話「がい骨抱いて珍道中」

第73話「殺人金庫ただ今、発売!」

第79話「馬鹿をかついで珍道中」

第83話「霊柩車に乗った新婚旅行」

第92話「今年もよろしく 世界殺人協会」

第93話「女王陛下 オー!発狂一分前」

第97話「殺人美容法教えます」

第100話「妖婆と宝石泥棒」

...とりあえず今回は100話まで。今風に言うとサブタイトルのクセが強いというヤツでしょうか(笑)。しかしこの中でもちゃんとシリアスな回がありますのでどうかご理解を。第63話は後々まで続く「サイコロGメン」シリーズの一作目、サブタイトルに絞ってここでは物語を紹介しませんでしたが、他にも第89、90話における大銀行の地下金庫争奪戦を忠臣蔵に置き換えてキイハンター対強盗団の知略戦を描く前後編はかなり見応えがあったりします。ここまではまだモノクロ放送の時代。もう少しでカラー放送が始まり、ここからキイハンターはさらに物語の華やかさやスケール、エンターテイメント性の幅を拡げていきます。

このサブタイトルの話は続きます、よろしければもう少しだけお付き合いを。

本日、ここまで。

(文中敬称略)

 

荒野の素浪人・変わる峠九十郎


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世界的スター三船敏郎主演の連続TV時代劇、「荒野の素浪人」。しばらく見れてないなあ、CSでも最近放送されないですね。先日世を去られた名匠・菊池俊輔作曲のマカロニウエスタン全開のテーマ曲は聞くとテンションが上がります。登場人物は...

・峠九十郎(三船敏郎)

素性不明の謎の浪人。凄まじい剣の腕前で必殺剣法「八方達磨返し」を振るう。髷は第一シリーズはムシリで第二シリーズは総髪。第二シリーズの着物の家紋、丸に木瓜は三船家の家紋なのだとか。

・鮎香之介(大出俊)

通称「五連発の旦那」。早撃ちの名手で優男で女好きの浪人。マフラーがトレードマークで、ニヒリスティックな性格はさる大名の御落胤という出自が背景にあるため。

・すっぽんの次郎吉(坂上二郎)

二人のマネージャーを自称。いつも旅の先々で一儲けしようとするが大抵失敗する。特技は死んだフリ。後番組「荒野の用心棒」に出てくるすっぽんの三吉は双子の弟。

この三人がその回の舞台になる宿場町や村などに何となく集まり、その土地の悪を倒したらまた三人バラバラに去っていく。物語の基本構造はほぼ西部劇です。しかし第一シリーズと第二シリーズは少し違いが。


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第二シリーズは音楽が黒澤明岡本喜八の映画音楽を支えた佐藤勝に交代、重厚な雰囲気の音楽に。監督陣も三船プロのTV時代劇を支えてきたメンバー(石川義寛、丸輝夫、宮越澄)に加えて東宝(森谷四郎、出目昌伸)や松竹(貞永方久)に大映(田中徳三池広一夫、村山三男)、東映(吉川一義)出身の監督が。雰囲気も第一シリーズで百人斬りの超人的な技を見せたり、喜怒哀楽がはっきりしていた九十郎が第二シリーズでは常にムスッと何処か不機嫌な表情で台詞が一言のみ、なんて回も。

明朗で痛快な第一シリーズに対して世の理不尽、権力の横暴に怒る九十郎の姿が印象的な第二シリーズ。もっと個人的な言い方だと平均的に楽しめるが故に突出した回が少ない第一シリーズと当り外れが大きいものの当たればとんでもない一発の第二シリーズ。比べる訳ではないですが、どちらも魅力的な作品なのには変わりなし。時代劇専門チャンネルで放送された時のCMのキャッチコピーは、「本物の男は、時代を超える」。

少し余談を。第二シリーズ三十四話「傷だらけの勇者」のプロットは長七郎江戸日記第一シリーズ三十二話「とらわれた長七郎」に恐らく流用されているのでは。脚本(小川英、胡桃哲)のクレジットも一緒で、展開はどちらも同じように見えながら細部の違いで物語の展開がちょっと変わってきます。

本日、ここまで。

(文中敬称略)

トリガージョブ

コルトガバメントことM1911A1は今も昔も実銃でもエアソフトガンでも各メーカーからバリエーションが発売されているロングセラー。個人的にはガンスミスバトンのCO2ガバメントシリーズが熱いですね。私個人の所有しているガバメントは四社。マルイ、ウエスタンアームズ(以下WA)、KSC、ガンスミスバトン(以下バトン)。各社ガバメントのトリガープルの感想をつらつらと書いてみます。

一番はWA。そりゃ社長が実銃のトリガーフィールを知っていればね...次はKSC。自社のサイトで「薄氷を割るような」と言っているだけあって、WAより少し重いくらい。次がバトンでグリッてな引き具合。しかしダブルカラムとシングルカラムのトリガープルは少し違う気がします。最後がマルイ。とにかくゴリッと重い。しかしマルイは社外品で改善は可能。あちこち変えればだいぶ軽くなります。しかしフトコロも...ここまでは全て個人の感想なので悪しからず。

YouTubeの検証動画でバトンのH.O.S.Tで「シアーを研磨すればキレが...」という言葉を聞いたのですが、まあ確かに中身は恐らくマルイのハイキャパのほぼコピーなんですけどね、全バラして何かあったとき保証が受けれるのかと言う疑問が。例えばカーボネイトのCO2エアソフトガンはメインスプリングハウジングピン周辺に少しでも分解しようとした跡が有れば保証の対象外になります。バトンもそうなのかはショップに後で聞いてみようかとは思いますが...弄り倒せる自由とある程度カスタマイズされて弄れない物。どちらが良いのか難しいところだなぁ。

本日、ここまで。